みみ・はな・のどのケア

病気の話

赤ちゃんの耳掃除外来

 耳垢(みみあか・じこう)は、耳の中にある耳垢腺や皮脂腺からでた分泌物や古くなった皮膚がはがれたものやほこりが混ざったものです。耳垢は通常あくびをしたり食事をしたりと顎を動かすことで、耳の外に少しずつ押し出されていき、放っておいても外に出ていきます。これを自浄作用と呼びますが、耳の入口から鼓膜までの外耳道の曲がりが強い場合などうまく機能しないことがあります。自浄作用がうまく働かない場合には、耳垢が溜まり聞こえが悪くなったり、耳がガサガサしたり、外耳道を塞いでしまうこともあります。

 耳掃除を頻繁にする必要はありませんが、数か月に1回は外耳道の状態を確認して、必要であれば耳掃除をするようにしましょう。

赤ちゃんの耳垢

 赤ちゃんや子どもの耳は大人に比べて、外耳道の入口からの長さが短く、曲がりが強い特徴があります。成長するにつれて顔の構造が変わっていき、個人差はありますが外耳道が長くなり、曲がりも減っていきますが、赤ちゃんや子どもの場合は耳の中が確認しづらく、大人に比べて耳垢が溜まりやすい傾向があります。お子さんに声をかけても反応しない、聞こえづらそうな様子がある、耳をしきりに触る場合は耳垢が溜まっている可能性があります。

 

赤ちゃんの耳掃除

ご自宅で赤ちゃんや子どもの耳掃除をする場合は、ガーゼややわらかい綿棒などで外耳道の入口を優しく拭きとるようにしましょう。無理に耳の奥まで掃除しようとすると、耳の中を傷つけて外耳道炎を起こしたり、耳垢をさらに奥まで押し込んでしまうこともあります。大人に比べて赤ちゃんの肌は柔らかいため、特に傷つけないように注意が必要です。

耳の中の様子が分からない場合には無理に触らないようにすることも大切です。

赤ちゃんの耳掃除外来

 当院では、赤ちゃんの耳掃除外来を実施しています。耳掃除だけで受診してもいいの?と気にされる方もいらっしゃいますが、耳垢を放っておくと聞こえが悪くなるだけでなく、気になって耳の周りを掻きむしって傷になることもあります。また、赤ちゃんは周りの人の声や音を聞いて、言語を習得していく時期にもなるのでできるだけ聞こえやすい状態を作ってあげることも大切です。

 赤ちゃんの耳掃除外来では、耳鏡や先の細い専用のピンセットを使って耳の中を傷つけないようにして、溜まった耳垢の除去を行います。耳垢が溜まっているか確認することはもちろん、中耳炎を起こしていないかなど耳垢以外の気になる症状も合わせて診ますのでお気軽にご相談ください。診療時間中いつでも行っておりますので、ご予約してご来院ください。

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