院長ブログ

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2023年2月 一覧

なかなか治らない子どもの風邪

風邪が長引く

風邪を引いたとき、多くの場合は3日程して熱が下がり、1週間もすれば鼻水、咳などの症状は自然と治まっていきます。しかし、赤ちゃんやお子さんでは、1週間以上経っても鼻水や咳が続くということも少なくありません。今回は長引く風邪について、原因と対策についてお伝えいたします。

 

風邪が長引く原因

こどもの風邪や鼻水が長引くのは以下のような原因が考えられます。

  • 続けて複数の風邪にかかる

風邪は何らかのウイルスに感染して、発熱や咳、鼻水などの症状が起きた状態のことをいいます。風邪症状を引き起こすウイルスはさまざまな種類があり、1度風邪が治っても、そのあとに他のウイルスに感染することで風邪症状を起こし、風邪が長引くことがあります。

  • 副鼻腔炎の合併

風邪を引いてから1週間程度経っても、鼻水が続く場合は副鼻腔炎を起こしている可能性があります。副鼻腔炎は鼻の奥にある副鼻腔という空洞にウイルスや細菌が感染して、炎症が起きた状態です。黄色や緑がかった粘り気のある鼻水が出てくる場合は副鼻腔炎が疑われます。副鼻腔炎の場合は、こまめに鼻をかんだり、鼻水を吸い出したり、抗菌薬を服用して治療していきます。

  • アレルギー性鼻炎

鼻水が出るけれども、透明のさらっとした鼻水が出てくる場合には、アレルギー性鼻炎が原因のことがあります。植物の花粉やハウスダスト、ペットの毛などに反応して、鼻水が出るアレルギー性鼻炎ですが、1月~5月ごろはスギやヒノキの花粉が飛散するため、いわゆる花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)で鼻水が治まらないこともあります。

  • 急性中耳炎

風邪を引いたときに鼻水に潜んでいるウイルスや細菌が、耳と鼻をつなぐ耳管を通って、耳の奥に炎症を起こして急性中耳炎を起こしていることがあります。急性中耳炎になると、発熱や耳の痛みなどの症状を起こします。鼻が詰まった状態が続くと、急性中耳炎を起こしやすくなるため、風邪をひいたときにこまめに鼻水を吸い取ることが大切です。

 

風邪を長引かせないために

風邪症状を長引かせないために大切なことは、

  • 鼻をこまめにかむ
  • 人混みに行かない

ことが大切です。

 

鼻水がたまった状態が続くと、急性中耳炎を起こすだけでなく、鼻で呼吸ができず口呼吸になります。するとのどが乾燥して、細菌やウイルスに感染しやすくなるため、風邪を繰り返しやすくなってしまいます。鼻がかめない場合は、鼻水を吸い出したり、鼻がかめるように練習するようにしましょう。

 

人が多い場所では、様々なウイルスや細菌感染する可能性が高くなります。周りの人に移さないため、お子さん自身が風邪を繰り返さないために風邪症状があるときは、人の多い場所は避けるようにしましょう。

 

こんな時は早めに受診を

風邪はほとんどの場合1週間もすれば、自然に治っていきますが、放っておくと中耳炎や副鼻腔炎を起こすだけでなく、肺炎等重篤な疾患を引き起こすことがあります。特に以下のような症状がある場合には、早めに医療機関に受診することをお勧めします。

・鼻水や鼻づまりがひどく息苦しい

・呼吸がうまくできず眠れない

・何日も鼻水が止まらない

・咳が止まらない

・熱が38度以上あってぐったりしている

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